[ズかスか]

チーム、バンドなどの組織・グループ名において、英語では複数形にSをつけて~ズとなるのが慣習だが、その読みには例外がある。簡単なルールなのだが、カタカナ読みになった時に、そのルールが無視されたまま日本の慣習になっている事が多い。英語を話す人は気にせずに活用しているだろうし、聞き取れる範囲で「~ズ」か「~ス」か曖昧な部分もあるかもしれないが、個人的に気になってしばしば仲間と口論になる事があるので、ここにまとめてみた。

ルール:
・複数敵の発音は、基本的に濁音のズ(発音記号で言えばz)になる。
例外として、
・最後の子音が k, p, fの場合は、スとなる。
・最後の子音が tの場合は、ツとなる。

これは、k, p, f, t の子音を発音する時(ク、プ、フ、トゥ)には喉が振動しないので、ス、ツで発音する方が楽だと言うことに起因する。逆に言えば、その他の子音と母音は喉が振動するので、ズと発音するのが自然だと言うことだ。この違いは、喉の手を当ててみてやってると分かり易い。

このルールに照らし合わせ、日本の野球チーム名と、大リーグのチーム名の読み仮名が合っているかどうかを検証してみよう。

セ・リーグ

ジャイアンツ ○
タイガース  ×
スワローズ ○
ベイスターズ ○
カープ ○
ドラゴンズ ○

パ・リーグ

ライオンズ ○
ホークス ○
マリーンズ ○
ファイターズ ○
バッファローズ ○
イーグルス  ×

日本プロ野球では、阪神と楽天のみが、英語の本来の発音とは異なる読みを慣習としていることになる。

一方、大リーグはどうだろうか。正しい発音が自然な人も多いが、正式名は誤った記載が意外と多い。
比べてると、読みがスであることには法則もなさそうだし、ランダムに定着したと考えた方が良いのかもしれない。

読み
Boston Red Sox レッドソックス ○
Baltimore Orioles オリーオルズ ○
Toronto Blue Jays ブルージェイズ ○
New York Yankees ヤンキース ×
Tampa Bay Rays レイズ ○

Cleveland Indians インディアンス ×
Kansas City Royals ロイヤルズ ○
Chicago White Sox ホワイトソックス
Detroit Tigers タイガース ×
Minnesota Twins ツインズ ○

Texas Rangers レンジャーズ ○
Seattle Mariners マリナーズ ○
Houston Astros アストロズ ○
Los Angeles Angels エンゼルス ×
Oakland Athletics アスレチックス ○

Washington Nationals ナショナルズ ○
New York Mets メッツ ○
Miami Marlins マーリンズ ○
Philadelphia Phillies フィリーズ ○
Atlanta Braves ブレーブス ×

Chicago Cubs カブス ×
Pittsburgh Pirates パイレーツ ○
St. Louis Cardinals カージナルス ×
Milwaukee Brewers ブリュワーズ ○
Cincinnati Reds レッズ ○

San Francisco Giants ジャイアンツ ○
Los Angeles Dodgers ドジャース ×
Colorado Rockies ロッキーズ ○
Arizona Diamondbacks ダイアモンドバックス ○
San Diego Padres パドレス △ 

*パドレスにおいては、英語だとズになるが、元のスペイン語の発音がスなので、△とした。

 




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