誉(ほまれ)
永久に和とはなんぞや
ご先祖やお山に聞いておくれこの土地の誉れ
土踏まずと土の隙間にも
滑り込んだ文明開花した新芽
全て数奇な運命さ
自動の襖に挟まれた今し方
起きてから泣く泣く致し方なく
成す術に尽きて倦ねる
ふいに尋ねる来たる未来謳い明かす夜を
照らすエレキテル、回る風車
闇で軋む歯車懐かしむ親の肩車
昭和が終わつて平に成った
更地に建った塔
中身はとうにがらんどう
腸を詰めた剥製のよう
余所者の見せ物小屋の窓
バビロンと江戸の角
悪はあくまでも価値観だ
必要なのは真心
かじかんだ指を噛んだら
まだ痕を感じた
賑わう都に馳せ参じた
現代の侍はこう呟いた
遥かな 誉れ
流れよ暫し、止まれ
また会えるのは春哉、其迄
祈る吉野が咲くお故郷へ
奢れる者は溺れ
朧に消えて行く時の渦へ
いずれ誰もが分かち合う幸
同じ土に骨をうずめ
無言で見てる画面、紙面は四面楚歌
今のテレビを白黒で見てみな
どんだけどぎつかったか分かるから
気を取られたらただの抜け殻
茶番組の極み、
今際の際迄産みの苦しみは人の為あらば必ずや喜び
触れ合う袖も綻び、筆は然れど滅びぬ
嵐の後の空模様、天に架かる虹の衣
この世を偲ぶ同志が集うこの場所へ
友よ又共に来よう
記憶の甘い蜜は甘い、
苦い汁は苦い
違いが分かれば光は近いが
餓鬼の振る舞いひけらかす
不埒な大人にはなるまいや
だから餌に逆い、自己の賄い
利己の病から、利他の計らい
高台から眺める連なり
上から下じゃなくて横の繋がり
促す瞳が照らす暗がり
革命の前の夜長に
遥かな 誉れ
流れよ暫し、止まれ
また会えるのは春哉、其迄
祈る吉野が咲くお故郷へ
奢れる者は溺れ、
朧に消えて行く時の渦へ
いずれ誰もが分かち合う幸
同じ土に骨をうずめ
遥かな 誉れ
流れよ暫し、止まれ
また会えるのは春哉、其迄
祈る吉野が散るお故郷へ
奢れる者は溺れ、
朧に消えて行く時の渦へ
いずれ誰もが分かち合う幸
同じ土に骨をうずめ