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Little Voices from Fukushima

福島とベラルーシの子供達や母親に焦点を当てた鎌仲ひとみ監督の最新作、
「小さき声のカノン」のサントラを制作中です。

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http://kamanaka.com/works/works-next/

クラウド・ファンディングでサポートしてくれた方は、3000円/$30からShing02プロデュースのサウンドトラック(デジタルダウンロード)が含まれています。英語版トレーラーにも登場するピアノ楽曲や、書き下ろしのラップ曲も含まれます。このようなプラットフォームは単に資金集めとしてではなく「関心を関係に変換する」ことによって、テーマを身近にする有効的な方法だと思っています。

日本語 (Motion Gallery)
https://motion-gallery.net/projects/littlevoicecanon

English (Indiegogo)
https://www.indiegogo.com/projects/little-voices-from-fukushima

さて、鎌仲ひとみ監督とは「ヒバクシャ」(2003) で偶然にも英語字幕を手伝ったことからご縁が始まり(そのきっかけは森住卓さんのイラクの子供達の写真展を観に行ったことでした)、「六ヶ所ラプソディ」(2006) の時はさほど親交がありませんでしたが、同時期に自分が坂本龍一氏との「STOP ROKKASHO」プロジェクトを始めた事により「僕と核」を発表し、そこから「ミツバチの羽音と地球の回転」(2010)、震災後の「内部被ばくを生き抜くために」(2012)の音楽を担当させて頂きました。

「小さき声のカノン」(英題:Little Voices from Fukushima) は、2011年の福島第一原発事故後に放射能汚染の中で生活する母親たち、そしてその25年前になる1986年のチェルノブイリ原発事故以降のベラルーシではどのような事象と対策があったのかが、現地ドキュメントによる人間模様を通して伝わって来ます。

被曝に関する基準値や価値観は、環境問題のみならず、深刻な社会問題です。ひとつ重要なのは、当然ながら汚染は県境で決まる訳ではありません。福島県は都道府県三位の広大な土地ですし、県内には東京近郊よりずっと綺麗な場所が多くあります。ですから、事故の日から世界的に「フクシマ」と言う響きが「チェルノブイリ」に匹敵するイメージとなったことを変えることはできなくても「風評」は人々にとって多大な経済的、精神的ダメージになっています。三年以上経過した今でも、繊細なトピックですし、触れることはお互いに勇気のいる行為です。

しかしながら、現在進行形の土壌・大気・海洋汚染の影響をいくら「風化」させても、現実は変わらず、時間をかけて表面化します。(ましてや、福島の処理と、原発の是非を同列に語ることには無理があります)不安と軽視が拮抗する中、現在のベラルーシを25年先の日本の未来と想定した場合、「何をすれば影響を最小限に抑えることができるのか」と能動的に動くことが出来ると思います。全く同じ状況ではなくても、事故の状況や規模、人口密度など日本の方が深刻な面も沢山あることから、放射能汚染の影響を語ることは恣意的な誘導ではありません。健康は統計学で守ることはできないし、人生のリスクは確率論で片付けるべきでしょうか。

本作品は、人々がどのように感情的なフィルタを通して対処して来たのか、同時に医学的な立場から自分たちを守って来たのかが、優しく描かれています。電力問題を取り上げた「ミツバチ〜」と同様に、日本の枠組みから外れた知見を取り入れることは、非常に重要です。それは空と海に国境などなく、大規模な変化が著しい星に住む地球市民として、まず知ること、そして関心を持つことが第一歩なのではないでしょうか。

peace

Shing02

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